「秋の夜釣りって憧れるけど…タチウオってどうやって釣るの?難しいの?」と感じていませんか? 実はタチウオは秋の夜釣りで最も人気のターゲットで、電気ウキ(夜光ウキ)を使ったエサ釣りやルアー釣りでも初心者が簡単に釣れる魚なんです 。本記事では、タチウオが釣れる時間帯・必要なタックル(釣り道具)・仕掛けの作り方・釣果アップのコツ・関西のおすすめ釣り場まで徹底解説!この記事を読めば、あなたも今週末から**「タチウオ釣りデビュー」**ができますよ。
タチウオってどんな魚?なぜ秋の夜釣りが狙い目?
タチウオの特徴・釣れる時期・味の良さ
タチウオは体が細長く銀色に輝くのが最大の特徴で、その鋭い歯と刀のように細長い体から「太刀魚」という名前が付けられました 。成魚は1メートルを超える個体もいる迫力ある魚です。旬は秋から初冬にかけてで、特に水温が下がり始める10月前後がベストシーズンとされています 。晩秋〜初冬にかけては岸近くに接岸する大型個体も増え、サイズアップも期待できます 。
さらにタチウオは食味が非常に良いことでも知られています。身は癖がなく上品な白身で、刺身・塩焼き・炙り・煮付け・天ぷらなど幅広い料理で美味しく食べられます 。脂が乗った秋のタチウオは特に絶品で、「釣って楽しく食べて美味しい」人気ターゲットです。
なぜ夜釣りが効果的?光とタチウオの習性
タチウオは夜行性の魚で、日中は沖の深場に潜んでいますが、暗くなる夕方から夜間に活発に捕食を始めます 。特に夕暮れ(夕マズメ)から日没直後の時間帯はエサとなる小魚(イワシやアジなど)が岸近くに集まり、それを追ってタチウオも浅場に接近してきます 。常夜灯など光がある場所にはベイト(小魚)が集まりやすく、タチウオもそれを狙って寄ってくる習性があります 。そのため、岸壁や堤防でも夜になるとタチウオが狙いやすくなるのです。
要するに、秋の夜釣りはタチウオの習性にマッチした絶好のタイミングというわけです。夕マズメから夜にかけての時間帯に釣行すれば、初心者でも比較的簡単にタチウオの釣果を出すことができますよ。
初心者でも釣れる!タチウオ釣りの基本スタイル2選
タチウオ釣りには大きく分けて**エサを使った「ウキ釣り」**と、**ルアーを使った「ルアー釣り(ワインド釣法)」**の2つのスタイルがあります。ここでは初心者におすすめのそれぞれの基本を押さえましょう。
ウキ釣りでじっくり待つ|初心者におすすめ
ウキ釣り(電気ウキ釣り)は、餌を付けた仕掛けをウキで漂わせてタチウオを狙う釣り方です。初心者にも始めやすく、アタリ(魚信)も視覚的に分かりやすいので人気です 。夜釣りでは先端にケミホタル(発光体)を装着できる夜光ウキを使うと、暗闇でもウキの動きが見えて便利です。
仕掛けと餌
電気ウキ仕掛けは、市販のタチウオ用仕掛けセットを使うと手軽です。一般的には5号前後の中通しオモリ付き円錐ウキ+ハリス付きの2本針仕掛けがセットになっています。餌はキビナゴが定番で、他にイワシの切り身やドジョウ(活きまたは冷凍)なども使われます。針に餌をまっすぐ刺し、タチウオが食べやすいようにセットしましょう。
タナ(棚=深さ)の合わせ方
タチウオは主に表層~中層を回遊します。まず水面下2〜3m程度の浅めのタナから様子を見て、反応が無ければ徐々に深くして探ります。ウキ下(ウキ止めの位置)を調整して、タチウオの泳層を探ることが釣果アップのコツです。
アタリの見極め方とアワセのタイミング
タチウオのアタリはウキの動きで判断します。ウキが「ピクピクッ」と小刻みに震えたり、ゆっくり沈んでいくのが前アタリです。その後、ウキが完全に沈み込んだタイミングで素早く竿をあおってアワセ(フッキング)を入れます 。タチウオはエサを咥えて少し走ってから飲み込む習性があるため、ウキが見えなくなるまで待つのがポイントです。一呼吸おいてしっかりアワセれば、あとはリールを巻いて一気に取り込みましょう。
ウキ釣りは仕掛けを投入して待つだけなので難しいアクションも不要です。夜の海にぽっかり浮かぶ電気ウキがスーッと沈む瞬間はスリル満点で、初心者でも手軽にタチウオの強い引きを楽しめますよ。
ルアー釣り(ワインド釣法)で手返し良く狙う
ルアー釣り(ワインド釣法)は、餌を使わず専用のジグヘッド+ワーム(柔らかいルアー)を使用してタチウオを狙う釣り方です。自分でアクションを付けて誘う能動的な釣りで、手返し(釣ってから次に仕掛けを投入するまでの速さ)が良く、ゲーム性の高さから近年とても人気があります 。
ワインド釣法の基本
まず8~9ft程度のルアーロッドにワインド用ジグヘッド(一般的に重さ14~20g前後)+ワームをセットし、遠投します 。ルアーが着水したら、一度ボトム(底)まで沈めましょう 。そこからリールを巻き始め、竿先を小刻みにシャクってルアーを左右にダート(ジグザグに跳ねる動き)させます 。この**「シャクリ→フォール」のアクションを繰り返す**ことで、タチウオの捕食本能を刺激して喰わせるイメージです 。
必要なルアー類
タチウオ狙いでは専用のワインド用ワームが各社から出ています。定番はオンスタックルデザイン社の「マナティー」シリーズで、発光色(ケミホタル装着可能)やグロー(夜光)カラーのものが実績大です。ジグヘッドは「ZZヘッド」などワームに対応したものを使用します。ほかにも、バイブレーション系ルアー(シンキングタイプのブルブル震えるルアー)やメタルジグでも狙えますが、まずはワインド用セットが扱いやすくておすすめです。
ロッド・リール・ライン選び
ロッドは8~8.6ft前後の専用ロッドが理想です 。短すぎると飛距離が出ず、柔らかすぎるとシャクリのキレが悪くなるため、適度な長さと硬さが必要です 。リールは中型スピニングリール(目安:2500~3000番)に、メインラインは感度の高いPEラインの0.8~1.0号程度を巻きます。タチウオは歯が鋭くラインを切ってしまうため、先端には約4号(16lb)以上の太めのリーダーを1mほど結びましょう(可能ならワイヤーリーダーが安心です )。こうした専用タックルを用意すれば、初心者でも快適にルアー釣りが楽しめます。
アタリとフッキング
ワインド中のアタリは「コツン」「ガツッ」と竿先や手元に明確な衝撃が伝わります。アタリを感じたらすかさず大きく竿を立ててフッキングします。しっかり掛かればあとは一定のスピードでリールを巻いて取り込みます。タチウオは時に連続して追い食いしてくるので、バラしてもすぐ再度アクションを入れると再ヒットすることもあります。
ルアー釣りは自分で動かして釣る分エキサイティングで、短時間で数を稼ぎたい時や移動しながら広範囲を探りたい時に有効です。「餌の匂いが苦手」という方にもピッタリですね。ぜひチャレンジしてみてください。
釣果アップのための時間・潮・天候の狙い方
同じ場所で釣るなら、「いつ」「どんな条件」で釣るかによって釣果は大きく変わります。ここではタチウオ釣りで釣果を伸ばすために意識したい時合い(時間帯)・潮汐・天候や海況について解説します。
時合(釣れる時間帯)を逃すな!夕まずめ〜夜が勝負
タチウオが岸からよく釣れる時間帯は、日の出・日の入り前後の約1~2時間が目安です 。特に夕方なら日没の約1時間前から日没後2時間ほど、夜間では19~21時頃までが一番のゴールデンタイムといえます 。この時間帯は小魚など餌となる生物の動きが活発化し、それに合わせてタチウオの活性も最も高まります 。
具体的には、夕マズメ(日が沈む直前)から日没直後の暗くなり始めがまず大チャンス。実際、日没前後の1〜2時間は驚くほどヒット率が上がります。その後も常夜灯の明かりがある釣り場なら、夜8時〜9時頃までは継続して狙えます 。反対に朝は、夜明け前の薄暗い時間帯から日の出後1時間程度(いわゆる朝マズメ)が狙い目です。
また、潮のタイミングも釣果に直結します。一般的にタチウオは潮が動き始めるタイミングで食い気が立つ傾向があります。「上げ三分(満潮前後3割)・下げ三分(干潮前後3割)」という言葉があるように、満潮や干潮の前後がチャンスタイムです 。特に満潮前後は水深が深くなる分タチウオが岸に寄りやすく有利と言われます 。逆に潮止まり(満潮や干潮ど真ん中の時間帯)は水の流れが止まるため、タチウオの活性も落ちやすく要注意です 。
✔ワンポイント
釣行計画を立てる際は、現地の日没時刻と満潮時刻をチェックしましょう。例えば「日没18時・満潮19時」の日であれば、17時〜21時くらいまでが勝負時間と予測できます。この時合いを逃さず釣り場にエントリーすることで、釣果アップにつながります。
風・波・水温・濁りなども意識しよう
時間帯や潮と合わせて、その日の天候や海の状況にも目を向けましょう。以下のポイントを押さえるとさらに釣果アップが期待できます。
風向き
追い風(背中から吹く風)の日は遠投がしやすく、仕掛けも安定するため釣りやすいです。一方、向かい風が強いとウキ釣りでは仕掛けが手前に流されやすく、ルアー釣りでは飛距離が落ちてしまいます。できれば追い風になる釣り座を選ぶか、風速5m以上の強風日は無理せず避けるのも手です。
波・うねり
海があまりに荒れているとタチウオ自体の活性も下がりがちですし、釣り人側もアタリが取りにくくなります。多少の波っ気(さざ波)は問題ありませんが、台風後など濁りが強い状況ではタチウオの視界が悪くルアーに反応しにくくなることもあります。透明度が低すぎる日は発光系ルアーや餌の臭いでアピールするなど工夫しましょう。
水温・気温
秋が深まるにつれ水温が下がってくるとタチウオは接岸しやすくなります 。逆に急激な冷え込みで水温が平年より低すぎると活性が落ちる場合も。寒波の直後より、少し暖かい穏やかな夜の方が狙い目です。人間側も夜間は冷えますので、防寒対策を万全にすると集中力が持続します。
常夜灯の有無
前述の通り、常夜灯(街灯)があるポイントは夜間の釣果に大きく影響します 。明かりに集まるベイトを狙ってタチウオも集まりやすいので、初心者の方は常夜灯周辺のポイントを選ぶのがおすすめです。明かりの真下だけでなく、光の届く範囲全体や明暗の境目なども探ってみましょう 。
これらの要素を総合的に判断して「今日はここで◯時頃から◯仕掛けで狙おう」と戦略を立てれば、効率良くタチウオと出会える確率が高まります。自然相手の釣りだからこそ、状況判断力を磨いていきたいですね。
初心者におすすめのタックル・仕掛け・ルアー
タチウオ釣りを始めるにあたって、「どんな道具を揃えればいいの?」という疑問も多いでしょう。ここではウキ釣り用とルアー釣り用それぞれの基本タックル一式と、初心者におすすめの具体的な製品を厳選して3点ずつ紹介します。道具選びに迷ったらぜひ参考にしてください。
ウキ釣り用のロッド・リール・仕掛け一式
タチウオのウキ釣りでは、遠投性能と仕掛け操作性のバランスが取れた**磯竿(いそざお)**が定番です。目安となるスペックは「長さ3.6~5.0m」「硬さ3号~4号クラス」の竿で、これにスピニングリール4000番台(中型)を合わせます 。ラインはナイロン3号前後を200mほど巻いておけばOKです(太めのラインは夜でも扱いやすくトラブルが少ないです)。仕掛けは前述の通り電気ウキ仕掛け+餌(キビナゴ等)を使用します。
では具体的なおすすめロッド3本を価格帯別に紹介します。
プロマリン ブルーベイ太刀遠投 400MH
約4,000円前後で購入できる入門用遠投磯竿です 。全長4.0m・自重約265gで適合オモリ5~15号と、タチウオウキ釣りに最適な長さと硬さを持ちます 。リーズナブルながら作りはしっかりしており、これからタチウオ釣りを始める初心者にピッタリの一本です。
シマノ ホリデー磯 3号-400PTS
大手メーカーShimanoの万能磯竿。約9,000円前後と手頃な割に軽量(4.0mで自重200g)で張りがあり、遠投のしやすさにも定評があります 。タチウオ以外にもサビキ釣りやカゴ釣りなど色々な釣りに流用できる汎用性の高さも魅力で、一本持っておくと重宝するロッドです。
ダイワ リバティクラブ 太刀魚 3号-48遠投
タチウオ専用設計の遠投ロッドで、全長4.8mの長尺モデル 。白い穂先は夜間でも視認性が良く、強靭なバットパワーで遠投性能と確実なアワセを両立しています 。価格は1万円弱と手頃ながら本格志向の一本で、「思い切り遠投して沖のタナを狙いたい」「専用ロッドで本格的にタチウオをやりたい」という方におすすめです。
これらのロッドに加え、スピニングリール4000番クラス(予算目安:5千円~1万円前後)も用意しましょう。初心者向けにはダイワの「レブロス」やシマノの「ナスキー」といった中堅モデルが人気です。道糸(ライン)はナイロン3号程度をたっぷり巻いておきます。また、ウキ釣りには他に電気ウキ・シモリ玉・ウキ止めゴム・オモリ(5〜8号程度)・ハリス付き2本針など細かい仕掛けも必要ですが、初めてなら釣具店で**「タチウオ電気ウキ釣り仕掛けセット」**を購入すると手軽です 。最近は仕掛けセットにケミホタルや電気ウキまで付属した初心者用キットも販売されているので活用しましょう。
ルアー釣り用のロッド・リール・ルアー一式
タチウオのルアー(ワインド)釣り向けには、軽快に操作できるルアーロッドとスピニングリールの組み合わせを用意します。目安スペックは「長さ8.0~8.6ft(約2.4~2.6m)」「ルアーウェイト10~30g程度に対応」あたりです 。リールは2500~3000番台でハイギア(HG以上)のものが、手早い巻き取りができて◎。道糸はPEラインの0.8~1.0号+フロロリーダー20lb前後を推奨します(歯切れ対策にワイヤーリーダーも検討してください )。
それではおすすめロッドを3本ご紹介します。
メジャークラフト ソルパラ タチウオワインド SPS-832MW
コスパ抜群の入門ロッドと言えばこれ!全長8.3ftのミディアムクラスで、ルアー重量7~21gに対応します 。軽い力でシャクっても簡単にダートアクションが出せる調子で、初心者に扱いやすい設計です 。価格は7~8千円台と手が出しやすく、「まずは安く始めたい」という方に最適です。
ダイワ ワインド X 86MH
ダイワから発売されているタチウオワインド専用ロッドのエントリーモデル 。長さ8.6ft、ルアーウェイト11~28g対応の中~中上級パワーで、やや重めのワインドやメタルジグまでカバーします 。ブランクス(竿本体)にネジレ防止構造「ブレーディングX」を採用し、フッキング後の抜き上げまでパワーロスなく対応できるのが強み 。お値段は1万円前後で、初級を脱して色々なルアーで攻めたい人におすすめです。
がまかつ ラグゼ ワインドマスターR S86M
タチウオワインドのプロ御用達とも言えるハイエンドロッド。8.6ft・ルアー7~28g対応で、極めて軽量かつ高感度なブランクスを持ち、長時間シャクリ続けても疲れにくい設計です 。手元に伝わる繊細なアタリも逃さず、まさに**「攻めの釣り」を極めたい方向け**。価格は3万円程度と高価なので初心者には不要ですが、将来的に本格的にやり込むなら検討してみても良いでしょう。
ロッド以外のルアー釣り用タックルも揃えましょう。リールはシマノなら「4000XG」クラス、ダイワなら「LT3000」番台など、ハイギア仕様のスピニングリールが快適です。PEライン0.8号程度を150m以上巻き、2〜3ヒロ(約3〜5m)のショックリーダーを結束します。リーダーはフロロカーボン20〜30lbが一般的ですが、慣れないうちは市販のタチウオ用ワイヤーリーダー(7×7タイプ等)を使うと安心です。
最後にルアー類(疑似餌)についても触れておきます。まずワインド釣法の基本セットとして、「ワインド用ジグヘッド+ワインド専用ワーム」は必携です。おすすめはオンスタックルの「ZZヘッド」(14g前後)に**「マナティー90」といったワームの組み合わせで、これは関西でも定番中の定番です。色はパープル系やピンクグロー系が実績高めですが、釣れないときはホワイトやチャートに変えてみると反応が変わることもあります。また、バイブレーションプラグではダイワの「サムライ太刀スロー」などタチウオ専用設計のルアーがあり、ただ巻き(一定スピード巻き)で狙う時に効果的です。さらに小型のメタルジグ(20~40g)**も遠投用に用意しておくと心強いでしょう。状況によってルアーを使い分け、タチウオの反応が良いパターンを探るのもゲームフィッシングの醍醐味です。
関西でおすすめ!実績ありのタチウオ釣り場3選【夜釣りOK】
最後に、初心者でも釣果を上げやすい関西エリアの実績豊富なタチウオ釣り場3選を紹介します。いずれも夜釣り可能な人気ポイントですが、安全性・アクセス・釣果実績の3条件で厳選しました。お住まいの地域や行きやすさに合わせて選んでみてください。
大阪・貝塚人工島(旧水路/テトラ帯)
大阪湾奥でも有数のタチウオ釣りメッカとして知られるのが貝塚人工島です。島内にある旧水路周辺や、外側のテトラポッド帯で夕方から夜にかけてタチウオの好釣果が上がっています。沖との水の通りが良いためベイトフィッシュが集まりやすく、シーズン中は安定して釣れるポイントです。
ポイントの特徴
旧水路は水深が比較的浅めですが潮通しが良く、回遊してくるタチウオの数が多いです。テトラ帯は足元に深みがあり、大型も狙えます。どちらも夕マズメに群れが入り出すと入れ食いになることもあるため、明るい時間帯からスタンバイしておきたい所です。
釣り方
ウキ釣りならテトラ際や水路のかけ上がり周辺に仕掛けを投入し、タナは浅めから探ります。ルアー釣りの場合は沖目に遠投し、中層〜表層をワインドやただ巻きで探るのが効果的です。タチウオ以外にも青物(ハマチ等)やアジが釣れることもあるので、臨機応変に狙いましょう。
設備・アクセス
人工島内は車で乗り入れ可能で、釣り座の近くに駐車できるポイントも多く便利です。照明は一部を除き少ないので、夜間はヘッドライト必須。テトラの上は足場が悪く大変危険なので、ライフジャケットを必ず着用してください。人気ポイントゆえ週末の夕方は混雑しますが、広範囲に釣り場があるので場所はいくらでもあります。
和歌山・水軒鉄鋼団地
和歌山市内で初心者に特におすすめなのが水軒(すいけん)鉄鋼団地の岸壁エリアです。工業団地内の広大な護岸は足場が平坦で非常に釣りやすく、夜でも安心して竿を出せます。実績も抜群で、秋のタチウオシーズンには多くの釣り人で賑わう人気スポットです。
ポイントの特徴
水深があり、足元からいきなり深場につながっています。遠投しなくても十分タチウオが寄ってくるため、ウキ釣りでもルアーでも結果が出しやすいです。常夜灯代わりになる明かりは周辺の工場照明程度ですが、群れが入れば暗闇でも関係なく釣れ続きます。むしろベイトが接岸した際には入れ食いになることもあり、二桁釣果(10本以上)も珍しくありません。
釣り方
ここではテンヤ釣り(発光シンカー付きの引き釣り)をする人も多いですが、初心者ならウキ釣りかワインドでOKです。特に足場が安定しているので初心者でも落ち着いて釣りができ、初タチウオをゲットするには絶好の環境です。夕方〜夜の時合を逃さず、満潮前後のタイミングで狙いましょう。
設備・アクセス
駐車場やトイレは周辺にありませんが、道路沿いに路駐して釣っている人が多いです(※迷惑にならないよう注意)。人気ポイントだけにシーズン中は夕方には釣り座が埋まることもあります。譲り合いの精神でスペースを確保し、安全に楽しみましょう。
淡路島・岩屋漁港
明石海峡大橋の真下、淡路島北端に位置する岩屋漁港も有名なタチウオポイントです。明石海峡を回遊するタチウオの通り道にあたり、秋のハイシーズンには大型含め好釣果が連日報告されています。漁港内外に常夜灯があり夜釣り環境も良好です。
ポイントの特徴
橋桁や街灯の照らすエリアには小魚が集まり、タチウオも高確率で寄ってきます。とくに満潮前後の時刻は潮通しも良くベストタイミングです。漁港の外向き防波堤や、橋の明かりが落ちるエリアでの実績が高く、数・型ともに狙えます。
釣り方
ウキ釣りの場合、常夜灯周りの明暗境を流すとヒット率が上がります。活きアジのノマセ釣りで狙う人もいますが、初心者はキビナゴ餌で十分です。ルアーならワインドで表層付近をテンポよく探りましょう。タチウオは夜間かなり浅いレンジまで浮いてくるので、深追いしすぎず手前まで気を抜かず誘うことがコツです。
設備・アクセス
岩屋港の近隣に有料駐車場やコンビニもあり、遠征でも困りません。ただし非常に人気スポットのため秋の夜は大変混雑します。週末ともなると夕方には竿の林ができるほどなので、確実に釣り座を確保するなら日没2時間以上前には現地入りしたいところです。混雑時は仕掛けの取り違えなどトラブルも起こりやすいので、周囲と譲り合いマナー良く楽しみましょう。
タチウオ釣りの注意点&よくあるトラブル
最後に、タチウオ釣りを安全かつ快適に楽しむための注意点をまとめます。道具の扱い方や夜釣りならではのマナーをしっかり押さえておきましょう。
鋭い歯に注意!タックルと持ち帰り方
タチウオの一番の武器は何と言ってもその鋭い歯です。釣れたタチウオを扱う際は指先を絶対に口元へ近づけないようにしましょう。**フィッシュグリップ(魚掴み器)**で下顎をがっちり掴み、**プライヤー(針外し)**を使って針を外すのが鉄則です。暴れるタチウオを素手で押さえようとすると、歯が当たって大怪我につながりかねません。
また、歯が鋭いのは魚だけではなく仕掛け絡みのトラブルでも同様です。タチウオはしばしばハリス(仕掛け糸)やラインを噛み切ってしまうため、釣行時は予備の仕掛けやリーダーを多めに持って行きましょう。「いつの間にかハリスがボロボロに…」ということも多いので、数匹釣ったら都度チェックし、傷んでいたら交換します。
釣った後の処理についても一工夫しましょう。タチウオの体表はヌメリが強く、他の魚以上に傷みやすいです。釣果を持ち帰る際は大きめのクーラーボックスにしっかり氷を入れ、釣れ次第どんどん冷やして鮮度を保ちます。氷締めすると身の締まりも良くなり美味しく頂けますよ。細長い魚なのでクーラーに入らない場合は、頭か尻尾を落として収めるか、柔らかいので曲げて入れてもOKです(ただし鮮度保持のため氷はしっかり利かせてください)。
夜釣りならではの安全対策
タチウオ釣りは夜間がメインになるため、普段の釣り以上に安全への配慮が必要です。以下のポイントを必ず意識しましょう。
照明・視界の確保
ヘッドライトや高性能な携帯ライトを準備し、足元や手元を常に照らせるようにします。夜釣りでは視界が悪く転倒や落水などトラブルが発生しやすいので、周囲を確認しながら行動しましょう 。ただし、他の釣り人の方向をむやみに照らさないよう注意(相手の目が眩んで危険です)。必要に応じて赤色灯モードなども活用してください。
ライフジャケットの着用
夜間は万が一の落水時に発見・救助が遅れるリスクがあります。堤防・岸壁釣りであってもライフジャケット(救命胴衣)は必ず着用してください。特にテトラ帯や足場の悪い場所では絶対条件です。近年はコンパクトな自動膨張式ライジャケもありますので、面倒がらずに身に着けましょう。
釣り場のルールとマナー
夜釣り可能な場所でも、静かに釣りをする、ゴミを持ち帰るなど基本的なマナーは守りましょう。また暗い中ではお互いの仕掛けが見えにくく、隣とオマツリ(糸の絡み)が起きやすいです。隣との距離は十分に保ち、声掛けしながら釣り座を決めることが大切です 。釣れたタチウオの取り込み時も暴れる魚が周囲に当たらないよう気を配ります。
防寒・体調管理
秋とはいえ夜間は冷え込みます。長時間外にいると想像以上に身体が冷えるので、防寒着やカイロを準備し寒さ対策を万全にしましょう 。特に指先がかじかむと釣りにも支障が出るため、インナー手袋や防寒グローブがあると便利です。無理せず、適度に温かい飲み物を飲むなどして体調を崩さないようにしてください。
以上の点に気をつければ、夜の釣りも怖くありません。安全第一でタチウオゲームを楽しみましょう!
✅ まとめ
秋のタチウオは、初心者でも比較的簡単に釣果が出やすく、夜釣りの醍醐味を存分に味わえる絶好のターゲットです。ウキ釣りなら電気ウキの明かりとスリリングなアタリ、ルアー釣りならシャクリによるダイレクトな手応えと、どちらの釣り方でもタチウオの魅力を満喫できます。
釣れる時間帯・潮のタイミング・ポイント選び・道具選びといったポイントを押さえれば、釣果アップも夢ではありません。夕マズメのゴールデンタイムを狙い、常夜灯のあるポイントで粘るなど、本記事で紹介したコツを実践してみてください。関西の実績ポイントも参考に、ぜひ今秋タチウオ釣りデビューしてみましょう!鋭い歯に気をつけつつ、安全第一で夜の海釣りを楽しめば、きっと銀色に輝く「太刀魚」という名の戦利品があなたを待っています。健闘を祈ります!
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